EU規制ロードマップ 2026年~2030年
2026年:指令から規則へ
-
EUでは近年「指令(Directive)→ 規則(Regulation)」への移行が進んでいます。
- 2026年・・何が重要か? 2026年は、本格適用前の準備年です。ただし、既に動いている規則もあります。
- 2026年にやるべきこと ・製品群を
- 経営メッセージ 2026年は「様子見」ではなく、2027年適用の大波に備えて社内設計ルールを作る年です。
これは 各国法への置換を不要にし、EU全体で統一適用するためで、今後これは加速します。
・GPSR は 2024年12月13日から適用済みで、オンライン販売を含む一般製品安全の横断規則として既に実務に影響しています。
・Data Act は 2025年9月12日から適用済みで、コネクテッド製品やIoT製品ではデータアクセス設計が実務論点になっています。
・Construction Products Regulation(新CPR)は2026年1月8日から主部分が適用されています。
・CRA は本体適用が2027年末ですが、適合性評価機関関連の章は2026年6月11日から、脆弱性・事故報告義務(Article 14)は2026年9月11日から先行適用されます。
・Battery Regulation は 2024年2月18日から適用されており、電池のカーボンフットプリントやラベリング、後続の委任法・実施法対応が順次進みます。
①機械系 ②デジタル内蔵 ③電池搭載 ④包装 ⑤建材 に棚卸し
・Technical Fileを、従来の安全中心からサイバー/ソフト/更新管理込み に再設計
・EU向け製品でSBOM、脆弱性対応、アップデート手順、ログ管理 の社内ルールを作る
・包装材の材質・重量・表示・再資源化性データを回収開始
2027年:何が起こるか
- 2027年は最大の転換点です。 ・Machinery Regulation (EU) 2023/1230 が 2027年1月20日から適用され、機械指令 2006/42/EC を置き換えます。
- 2027年にやるべきこと 機械メーカー
・EHDS は 2027年3月26日から適用開始ですが、主に医療・ヘルスデータ分野向けです。
・CRAの本体義務は 2027年12月11日から全面適用です。
・AI Act は段階適用で、2026年8月2日から一般適用開始、さらに2027年8月2日から一部追加義務がかかります。
・MDベースの文書体系を、MRベースに全面更新
・リスクアセスメントにソフトウェア更新・接続性・安全関連デジタル機能 を組み込む
・DoC、取説、技術文書の様式を更新
電気電子・IoTメーカー
・CRAに向けてSecure-by-design と 脆弱性開示運用 を完成
・製品ライフサイクル中のセキュリティ更新責任を整理
AI搭載製品メーカー
・AI機能が高リスクAIに該当するかを判定
・機械安全とAI法の二重適合を見直す
経営メッセージ
・2027年は「旧CE文書の延長」では足りず、技術文書の構造自体を作り替える年です。 ・特に機械とデジタル製品は同時対応が必要です。
2028年何が重要か
-
2028年は、環境・循環経済規制の実装年になりやすいです。
・PPWR(Regulation (EU) 2025/40) は 2026年8月12日から適用開始済みで、2028年に向けて実務負荷が増します。Directive 94/62/EC は同日から規則へ置換されます。
・ESPR(Regulation (EU) 2024/1781) は枠組み規則で、今後は製品群ごとの委任法で具体要求が降ってきます。つまり、2028年頃から製品別要求の波が本格化する可能性が高いです。
・Battery Regulation でも、カーボンフットプリントや性能区分の要件が段階的に具体化していきます。たとえば性能区分要件は、委任法・実施法の発効を前提に2026年8月18日以降の段階適用が予定されています。
2028年にやるべきこと
・包装を製品付属物ではなく、独立した規制対象として管理
・製品設計段階から再使用・再資源化・情報表示・デジタル情報連携 を組み込む
・電池搭載製品は、セル/電池パック/最終製品の責任分界を契約書に反映
・ESPRの製品別 delegated acts をウォッチし、対象カテゴリに入ったら即対応
経営メッセージ
・2028年以降は「製品本体が適法でも、包装・電池・データで止まる」 という時代になります。
2029年何が重要か
-
2029年は、個別製品群ごとの規則実装がさらに進み、サプライチェーン証跡とデジタルパスポート系管理の重みが増す年です。
・EUDR(森林破壊防止規則) は当初2024年末適用予定でしたが、12か月延期され、現在は大企業が 2025年12月30日、中小・零細の一部が 2026年6月30日 に適用される構造です。したがって2029年時点では、木材・紙・ゴム・対象原料由来製品のサプライチェーン証跡が既に定着している必要があります。
・EHDS は 2029?2035 にかけて段階実装されるため、医療機器・ヘルスデータ分野では2029年からさらに運用が重くなります。
・CSRD/CSDDD は2025年にEUが簡素化(Omnibus)を打ち出し、同年「stop-the-clock」で一部適用時期が延期されました。したがって2029年の開示・DD対応は、当初想定より遅れるが、消えるわけではないという見方が実務的です
経営メッセージ
・2029年は技術適合だけでなく「どこから来た部材か」を証明できる企業が強い 年です。
2030年何が重要か
-
2030年は、EUの規制が個別対応ではなく、製品ライフサイクル全体を統合管理する企業が優位になる局面です。
2030年にやるべきこと
・CE担当、品質保証、ITセキュリティ、購買、法務を分断しない
・製品ごとにRegulatory BOM を作成
・Technical Fileを静的PDF ではなく、更新型の証拠システム として運用
経営メッセージ
2030年は「認証取得会社」より「規制運用会社」が勝つ 年です。
ご相談・サポート窓口
- 認証取得に関するご相談、書類準備などトータルでサポートいたします。
ご相談は以下よりお申込みください。
お問合せフォーム
:082-962-3311(共通)(平日9:00~17:00)





